きっかけ
Razorを手に入れてしばらくは、よくつまずきコケた物ですが、ある程度慣れてくると
自然に危険な個所を察知し避けるようになってきたんですが、やっぱりこれほど気を
遣いながら走りたくない。
それなら、どのポイントをクリアすれば、もっと安全な乗り物になるのか、考えてみると...
- 段差対策 :ウィール(タイや)の大口径化と最低地上高のUP
- スリップ対策 :ゴムタイヤの採用(騒音・振動にも効果あり)
- 速度対策 :ハンドブレーキの採用
- 直進性対策 :ロングホイールベース化
とまあ、これくらい挙げられるかと思います。
しかし、この条件を完璧にクリアしているとなると、結局自転車と代わりません。(笑)
よって目的を「コケない事」とし、大口径タイヤの採用を第1優先で考えました。
そうして、見つけたのはこのSILVERY。
このモデルは約20cm(8インチ)の自転車と同じエアチューブ式ゴムタイヤが付いており
ブレーキも自転車と同じ物が付いています。
実はブームの頃から見つけていたのですが値段が\24,000と結構高く、イマイチ踏ん切りが
つかなかったのですが、ブームが去った10月に店に行った所、店内の片隅にひっそりと
置かれているのを見つけました。
「ブームも終わったしなぁ」等と思い値札を見ると、¥9,800
て値段!!
少々汚れているが十分試しに買える値段なだけに、チョット考えたけど結局買っちゃいました。
インプレッション
そして簡単にRazorと比較しながらのインプレッションを書いておきます。
【見た目】
- 大きさ
-
Razorに比べて2まわりくらい大きい。
デッキそのものはRazorと同じくらいなのですが、大口径ウィールを付けている
せいで、ホイールベースが長い。
また全体の長さに比例するようにハンドルの高さも高い。
折り畳んだ姿は、”ボード”というより”小さい折り畳み自転車”的な印象を受け
ます。
- 重さ
-
実際に計ったら、5.2Kgありました。
Razorと比べると2台分近くの重さなので確かに重いのですが、大柄なせいか
折り畳んで持ってみると”Razorの2倍”程の重さの印象はありません。
むしろ軽くても10Kgはある”折り畳み自転車”に比べると十分許せる範囲です。
- 造りの精度
-
最初はRazorのオフロードモデルも候補に挙がっていたのですが、実車を見る
機会が無く悩んでました。
そしてタマタマ出張で東京に行った時新宿のハンズで例のオフロードモデルを見る事
ができたので、それとの比較です。
まず第一にタイヤですが、Razorのオフロードモデル(以下OFF)はエアチューブ
=タイヤ本体。
それに比べて、SILVERYは自転車と同じくチューブ+タイヤ本体となってます。
ホイールは両者とも樹脂製ですが、精度については、空転させるとOFFの方は
タイヤが上下に振れるのに対し、SILVERYの方は全く振れない。
また、回転も明らかにSILVERYの方が滑らかなので、SILVERYの方が精度が
高い様に見受けられます。
自転車用のブレーキが前輪に装着されているので、フェンダーブレーキの摩擦
によるタイヤバーストの可能性もありません。
もっとも、バーストするほどの高温になるかは分かりませんが。
ただ、SILVERYのデッキは樹脂製の為、その強度には多少不安は残りますが
デッキそのものはフレームに対してビス止めなので、たとえ割れたとしても自作は
可能と思われます。(木製デッキもいいかな?重いけど..)
<戻る>
【走破性】
街乗りにRazorをお使いの方々のお困りのPointは...ズバリ”段差”と”金網”でしょう。
そこで、今まで通勤に使っていた家から駅までの間で、Razorとの比較をしてみました。
- 段差
-
結論から言うと、大口径ゴムチューブタイヤで明らかに改善されています。
路面にある多少の亀裂やデコボコ程度なら、全く問題なく走れます。
車道と歩道の交わるところの段差(軽くスロープになっている所)も、よほどの高さ
が無い限り、多少の衝撃はあるものの、自転車と同じように走っていけます。
また、最低地上高もRazorの倍くらいはあるので、底を擦る事もありません。
- 網蓋
-
Razor乗りの鬼門とも言える、この排水用の金網。
例の児童の死亡事故の現場にも在ったとも言われ、一度これにハマルと一巻の
終わりと言うくらい危険な物です。
さて、このSILVERYで恐る恐る金網の上を走ってみたところ、幸い問題なく通過
出来ました。
ユックリと通過しても大丈夫たったのですが、厳密に言えば溝の幅とタイヤの幅は
ほとんど同じ。
力ずくで押し込んだらギリギリ入ってしまうかもしれませんが、そんな事しながら
走る人は居ないので、まず合格点と言えるでしょう。
- 乗り心地
-
エアタイプのゴムタイヤの為、走行時のノイズはほとんど出ません。
結構空気を入れても、やっぱり少々フワフワ感があります。
キックは手持ちのRazorに比べれば当然重いですが、どノーマルの空転時間10秒
程度の頃の新品Razorに比べれば軽いです。(良く分からん表現ですが...)
最初の印象は「大きさとゴムタイヤの割には軽い」と思いましたが、やはりそれなり
の距離を走ると、「やっぱり重いかな?」って思ってきます。
ただ、重いせいか、または車輪が大きいからか、勢いをつけると結構ノビます。
感覚的にはママチャリでペダルを漕がずに、蹴り乗り(?)の状態に近いかも知れ
ません。(笑)
意外だったのが、下り坂でむやみに加速しないのです。
何故だかは分からないのですが、せっかくブレーキを使うまでも無く、スルーっと
下っていきます。(ゴムタイヤのせいかな?)
あと利点としては、アスファルトに比べれば重くなりますが砂利道OKって所とですかね。
当然、十分走れます。
ハンドルの位置はRazorに比べれば高く、体との距離も遠いので、前輪が躓いても
つんのめりにくくなったような気がします。
<戻る>
【携帯性】
メインのデッキとハンドル部の折り畳みの機構は単純で良いのですが、ハンドルの
伸縮部がレバーを緩めると、車輪の方向と関係なくクルクル回ってしまいます。
折り畳む時には別に良いのですが、組み立てる時”伸ばして終わり”と言うわけにい
かず”伸ばしてから、車輪の方向に合わせてレバーを絞める”事になり、少々手間が
掛かります。
また左側のハンドルが外せるようになってるのですが、締め付けが硬くてレバーを緩
めてもなかなか抜けてくれません。
もう少し簡単にならないものか思案中です。
ハッキリ言って携帯性は、Razorの方が優れているでしょう。
<戻る>
【メンテナンス性】
Razorと違い、アフターパーツは無いに等しいですね。
タイヤも8×1・1/4と自転車と同じような標記がされていますが、普通じゃ手に入らない
サイズでしょうから。
ベアリングも今でも十分軽いですから、上等な物は不要でしょう。
似た様な車輪径で考えると、もしかすると乳母車の車輪とか車椅子の前輪等が流用で
きるのかも知れません。
ハンドル周りにはかなり余裕があるから、ライトやベルを付けるのには問題は無さそうです。
あとはデッキの自作くらいですかね?
<戻る>
【まとめ】
確かにRazorよりは大柄ですが、私にとっては持ち運べる限界の大きさと思います。
各部の造りはRasor等のボード系なのですが、用途は折り畳み自転車に近い物じゃ
ないでしょうか。(HPにもそれに近い事が書いてありますし)
「折り畳み自転車を持ち歩くのはチョット....」と言う時には良いのかもしれません。
「通勤ならどっちを使う?」となると、その大きさと重さが問題になるかもしれませんが、
安全性ではSILVERYの方が上だと思います。
少なくとも、私が過去にRazorで転倒した(笑)Pointは全てクリアしています。
またダートでも乗れそうなので、当面、車のトランクに自転車代わりとして入れておいて
ドライブ先やキャンプ場での移動に使おうと思ってます。
とりあえず9800円で買った事を思えば、十分合格点をあげられます。
しかし理想を言えば、もう一回り小さく軽くなればベストでしょう。
もしRazorのオフロードの造りがもう少しよければ....(^^ゞ
<戻る>
|