酒を片手に古を想う(小樽−余市)


なんだか訳の分からないうちに北海道の夏は過ぎ、街中の木々も色付きはじめ、 もうすっかり秋の空気となってきてます。
そこで、札幌近辺の紅葉具合を見る為出かけました。

もうすっかり秋だ
ルート的には、定山渓から札幌国際スキー場の脇を抜け朝里温泉へ、そこから 小樽を抜け余市まで向いました。
天気は晴れ。予報でも午前中多少雲が出るものの晴れるでしょうとの予報を信じ 出発。
9月末ともなるとスッカリ空気は冷たくなってきているので、オーバーパンツをはき ジャケットの中のシャツも普段より厚めの物を着込んで走る。
真駒内公園の脇を抜け、定山渓の方に目をやると、黒っぽいイヤな雲がみえる。 そのまま走らせていると、案の定降ってきました。(T_T)
 
風が強いのと雲も小さいので、雲間からは青空が見えます。
日差しの中雨に濡れるという奇妙な状態でしばらく走っていたら、雨雲から抜けた のか雨は止んみました。
定山渓まで入ると、山の頂きの方はすでに紅葉が始まりつつあるようです。
札幌国際スキー場までにあるダム湖”さっぽろ湖”の湖畔でも、既に紅葉が始まり つつありました。
 
そのまま道道を北上し、札幌国際スキー場を抜け朝里峠まで登ると、さすがに標高 も稼いできたからか、随分寒く、周りの木々はもうすっかり紅葉してきてます。
この時期にしては厚着してきたつもりがそれでも寒かったです。 この分だと、1週間もすれば麓も紅葉が見頃となるでしょう。
 
その後、朝里川温泉郷までおり、R5に入り小樽に向う。
 
北の誉高き酒
予定ではそのままR5で小樽市外に入り昼食を摂ろうと思ってましたが、道の脇に”酒泉館” なる文字が視界に入り地図で確かめると、ちょうどこの先に北の誉酒造の資料館がある との事。
以前増毛の”丸一本間酒造 ”に行っているだけに視界に入った以上見過ごす訳には いきません。(笑)
早速その”酒泉館”へ、増毛の酒蔵とは違い、さすが道内の酒蔵としては旭川の”男山”と 同様のメジャーなだけあって、大きく綺麗な建物がありました。
私が前に住んでいた西宮の酒蔵もちょうどこんな感じだったので、すこし懐かしささえ感じ られました。
早速中に入ると、ご多聞にもれず酒造りの用具の展示や地酒関係の書物(漫画もありまし たが)昔の帳簿やポスターなどの展示はあり、その脇にはちゃんと即売所があります。
 
即売所では当然試飲もさせてもらえるのですが、バイクウェアにメットを持った、あからさまに ”呑んだら酒気帯び”とわかる風体だっただけに、試飲は○○させてもらいました。
ただ手ぶらで帰るのも忍びないので、この”酒泉館”限定の生酒を買わせて頂きました。
お酒をお土産に外に出ると、ちょうど入り口の脇に、井戸水が出ていました。
なんでも、地下100Mから汲み上げている水で、ここのお酒の仕込みに使っている水だそう です。早速飲ませてもらった。思ったより冷たくなく、今日の様な暑くない日には丁度良い 具合のひえ加減でした。
 
そうこうしている内に、昼になったので小樽で食事。
といってもラーメンだけで腹を満たすと、次はR5を西に向い”ブコッペ洞窟”に向う。
 
古の宴
ブコッペ洞窟・・・余市の東に位置する遺跡で、約1500から2000年前の洞窟壁画が大量に 見つかっており、現在洞窟をそのまま博物館で覆い、保存観覧できるようになっている。
 
主に洞窟の壁面に線描で描かれたその壁画は、”羽のある人””角のある人”等明らかに 日本本土にある描写とは違いどちらかと言えば、アメリカインディアンか北方アジアの民族 に近い物に感じました。
こうみると、やはり北海道の文化圏は本州と違うなぁと実感できます。
実はこの遺跡は昭和25年に発見されたんですが、全然知りませんでした。
確かに時代はそれほど古い物ではないのですが、注目されていない事は残念に思えます。
この博物館の案内図をみると、近くに”西崎山ストーン・サークル”があるようなので一緒に 見てきました。
 
> 日本のストーンサークルと言えば東北などが有名ですが、北海道でも結構あるようです。 西崎山ストーンサークルはブコッペ洞窟から南東方向に位置する、低い山の上にあります。
ストーンサークルと言えば大きな石が中央にドンとあるのかと思えば、山の上を整地した 平らなフィールドにいくつもの小さなストーンサークルが作られていました。
やはりこの遺跡もその目的は明確になっていないのですが、この山頂からはシリパ岬が 綺麗に見えていました。
 
古代へ想いを馳せながら、次の目的地へ出発した。
 
もうひとつの北の酒
余市にはいり向った所は、”ニッカウィスキー余市工場”。
ここはあの有名なニッカウィスキーの発祥の地だそうです。(これも知らなかった..)
工場の敷地は非常に広く、また当時の建物も多く残され、また木々も多く植えられており 工場と言う響きに違和感さえ感じます。
その工場の一角にウィスキー博物館があり、中にはウィスキーの製法過程や道具、世界 各国のウィスキーの特徴、あと創始者の竹鶴氏の歴史が展示紹介されています。
そして、ここの一番の目玉はやっぱりウィスキーの試飲です。
展示室の一番奥にバーがあり、そこで試飲ができます。
まぁ観光客の団体が来ようものなら、展示も見ずにここに直行して呑みまくってます。(-_-;)
 
私はさっきの酒蔵に引き続き○○させて頂き、その代わりに近くの喫茶店で優雅にお茶を 頂く事にしました。
この喫茶店は、当時研究所として利用されていたそうですが、非常に可愛らしい建物で そのまま横浜や神戸に持って行っても通用しそうなおしゃれな造りでした。
 
紅茶とスコーンと言う、まこと正統派英国式ティータイムを過し時計をみるともう4時。
この時期の北海道は非常に日が暮れるのが早く6時にもなると、真っ暗になってしまいます。 この優雅な時間を最後にし、帰路につきました。
 
総行程約210km。今までで一番短いかもしれませんが、結構楽しめたルートでした。

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