秋のニセコ(京極町−ニセコ町)


もうすっかり秋も深まってきた北海道。
バイクに乗れる季節もアトわずかになってきました。
そこで、残り少ないバイクシーズンを少しでも満喫する為、先週の土曜日に、 久しぶりにツーリングに出かけました。

残された時間はあとわずか...
向う場所はスキーで有名なニセコ。
こっちに移住してから、もう2回ほど行ってますがバイクで行くのは初めて
 
天気は快晴。見事な秋晴れに恵まれ出発。
晴天と入っても、もう秋の北海道の空気は冷たく、厚手のジャケット着込み 念のため防寒用にオーバーパンツをバックに積め、いざ出発。
ルート的には今まで何度か走っているルートなのでそれほど新鮮味はない。
 
まずは札幌市内から定山渓(ジョウザンケイ)温泉まで..
幸い祝日にもかかわらず車の量は少なく非常に走り易い。
しかし北海道で”走り易い”と言う事は時速70km以上で走るので、市内を抜け 山間に入ると体に当たる風が急に冷たく感じてきてた。 一応これでも厚手のGパンを穿いてきたのに....
とりあえず定山渓温泉街までガマンする。
 
”定山渓温泉郷”ここは札幌市の中心から直線で約20Km南西に位置し、車で 一時間程度で行ける手軽な、でも本格的な温泉郷と言う事で、人気の高い 観光地です。
まあ関西で言うと”有馬温泉”かな?
あまりあからさまに観光地化した温泉街と言うのは好きじゃないので、この温泉 については詳しく見てません。ただ”河童”がシンボルマークだとか..?
 
定山渓温泉街のコンビニの駐車場で、そそくさと持ってきたオーバーパンツを 穿き、いざ再スタート。目指すは中山峠!
定山渓温泉を抜けると道はますます空いてきて、いたって軽快に走る事ができる やはり”峠越え”なんで、カーブの度にどんどん高度を稼いでくる。
中山峠は標高約900m程あるはずだから、六甲山頂と同じくらいか。 気温は下がってくる。やっぱりオーバーパンツを穿いておいて正解!!
少々色付き始めてきた木々の間を走り、中山峠に到着。ドライブインにバイクを 入れる。
 
”旅の恥”もほどほどに...
”さて一休み”と思ったが、ちょうど寸前に観光バスが入ってきたようで、ドライブ インには”旅の恥が服来て歩いている”様なオッサンとオバハンでごった返し、産地 直売の野菜や果物売り場の前でワーワーギャーギャーと騒ぎ立てる...(-_-;)
今北海道は新じゃがの季節。
コンビニに在る様な”肉まん入れ”に試食用としてじゃがバターを入れてあったけど、 既にそこは、あたかも餓鬼が群らがるかのような凄惨な状態に...
 
”おまえら普段ロクなものく喰うてへんのか?”と思うくらい取り合っている。
”うわ〜。おいしいねぇ〜..でも買うと持って帰るとき重いから..”と言って 散々食い散らかして、その場から消えていく...
”たしかにジャガイモは重いよ。いくら試食と言っても、集団で”肉まん入れ”1ケー ス分食べたんだから、横にあるリンゴくらい買っても罰は当たらんのとちゃうの?” と、日本人の旅行マナーについて考えさせられたシーンでした。
 
NAKAYAMA バイク置き場で呆れ顔の私の横でも、同じように呆れ顔をしたハーレー乗りのオジ さんがいた。
オジさんは奥さんとタンデムツーリングのようだ。奥さんはトイレに行ってる。
「しかしすごいね。あの観光客。同年代だろうけど恥ずかしいよ。」と苦笑い。
年の頃なら50歳後半?俗に言う”団塊の世代”なんですかね?常に右へ倣えの ”団塊”の人達は、このオジさんの様に自分で遊ぶ事も出来ないんだろうな。
「そうですね。あの人達はオジさんみたいに本当に”楽しむ”事を知らないんでしょ うね。たぶん海外でも国内でも同じでしょう」て言ったら。
「そうだろうな。当人たちはあれが”楽しい”だから仕方ないか、でもひでぇなぁ..」
 
私もトイレに行こうかと思ったが、既に観光客のオバハンに占拠。男子トイレにまで 侵略している。
まあ切羽詰まっている訳でもないので、オジさんに挨拶をしてお先に出発。 駐車場の出口から羊蹄山が珍しく山頂までハッキリとその流麗な姿を現していた。
 
YOTEI 前の遅い車(といっても60kmは出てる)について、テレテレ走っていると後ろから さっきのオジさんが後ろに奥さんを乗せて追いついてきた。
見通しの良い直線で、一気に抜かしていった。軽く会釈して答える。
”やっぱりハーレーはいいなぁ”なんて思いつつ走りつづける。
喜茂別町に入ると道の両脇には野菜の直売所が軒を連ねる。もし車で嫁さんが いたら”停まって停まって”と買い物になるんだろうなぁと思いながら走ってると、 さっきのハーレーのオジさんが停まってた。やはり奥さんにせがまれたんだろう..(笑)
向こうが気づかなかったので、そのまま通り過ぎた。
中山峠を下ってしばらく山間を走っていた為、見えなかった羊蹄山が喜茂別町を 抜け、京極町に向うところからイキナリ目の前に”ドーン”と現れます。
こんだけハッキリと見える羊蹄山は初めてで、嬉しくてバイクに乗りながらデジカメを 取り出し、写真を撮る。(これが後に後悔する羽目に...)
 
あ゛〜〜〜
気分良く走り続け、目指すは”京極町名水公園”。
京極町を含め、羊蹄山の麓には名水が湧いている個所が多く、近隣では一番有名 な公園。
”美しい澄んだ湧き水がコンコンと...”というよりは”水道管が壊れたんじゃないの?” と言うくらいドンドンガバガバ出ている。
しかし、味は非常に美味しい。軟水や硬水の違いを明確に答えられないけど、とにかく 旨い!!
こんな美味しい水がタダなもんだから、みんなポリタンクやペットボトルを持って汲み に来る。土産物屋でもポリタンクを売っているくらい。
私も家から持ってきた500mlのペットボトルに入れる。
 
MEISUI さてここで事件がおきました...
さっきバイクから羊蹄山を撮った時、カメラをタンクの上のMAPケースに入れていたので、 ここでも写真を撮ろうと思いバイクを止めて手袋を脱いでカメラを持った時...
すっかり涼しくなったこの季節、手も全然汗をかいてない、むしろカサつく位だったからか、 カメラがスルッと手から滑り落ち、万有引力の法則の通り落下...
 
慌てて拾ったものの、慌てようが落ち着こうが落ちた事には違いなく、見事に故障..(T_T) さあこれから!!って時に写真が撮れない....写真が趣味の私にとって晴天のツーリング先で写真が 撮れない事がどれだけ苦痛な事か、想像に難くないと思います。
(※ここから先は、後日車で言った時の映像です。)
気を取りなおして(といってもかなりへこんだ...)出発、昼飯を食べに倶知安町へ
 
イイ湯と懐かしい声
”倶知安町”は羊蹄山麓では一番大きい街なのかな?結構広い町です。
昔大阪の地下街で”倶知安ラーメン”って店があったので、なにか特別なラーメン屋でも 在るのかと思い、街中を流すがめぼしいラーメン屋は見当たらない。 結局普通のラーメン屋に入った。(味もまあ普通...)
ラーメンを待ちながら、壊れたカメラをいじってみたけど、やっぱり駄目で再度へこむ。
食事をとって、気を取りなおし(何度目や!!)ニセコ高原道路に入る。
この道はニセコのスキー場に対して反対側を走っている道路で、木々の間を走る気持ちの 良い道。車では狭い道だがバイクだと気持ちよく走れる。
ニセコの山頂は既に紅葉が始まっており、道路の両脇の木々も色付き始めていた。 終点には”五色温泉”があり、そこで一っ風呂浴びる事にする。
前回のツーリングで温泉に入れなかった事を教訓にし、今回はちゃんとタオル持参。 入浴料は500円也。
NISEKO まあだいたいの温泉にはあるでしょが、ここもご多分に漏れずありますよ”露天風呂”が.. 紅葉にはまだ早いけど、露天風呂からはニセコの大自然が見渡せます。
紅葉の頃だと素晴らしいでしょうね。
泉質はかなり濃い目の硫化水素泉(白濁してかなりの硫黄臭がします)湯加減はちょうど 良く、山間の冷たい空気とあいまって非常に良い気分。
一緒に入っていたオジさんは缶ビールを空けて上機嫌!!(その手があったか!!)
もともとそんなに温泉には興味を持っていなかったけど、最近妙に興味を持ち出した これもオッサンになってきた証拠か?(笑)
じゅ〜〜ぶんに温まって、風呂からあがる。
湯冷めしない様にさっさと着替え、外に出て風に当たりながらちょっと休憩。
外を見るとニセコアンヌプリ山から下山してくる登山客の一行が来る。 どうもここの駐車場が登山道への入り口らしい。
朝登って、昼飯を山頂で食べ、下山してひとっ風呂浴びる...どうもこれが定番らしい。 もう今年の紅葉は終わるだろうから、来年やね。
GWの頃ならまだまだ雪深いから、雪見風呂も出来るしね。
まだ体はポカポカしているが、キッチリとジャケットを着込み山を下る。 行き先は”ミルク工房”。
最近ニセコに行くと必ず立ち寄る場所。
名前でも分かると思いますが、乳製品、とりわけヨーグルトとアイスクリームを作っています。 と言う事で、”風呂上がりのビール”ならぬ”アイスクリーム”が目的です。
 
バイクを走らせミルク工房が見えてくると、駐車場に観光バスが2台...
”うわっ! また?”と思いつつも向うと、案の定の大量の観光客。
しかも高校生と思しき面々がずら〜〜〜〜〜〜と行列を作っている。(-_-;)
”まいったなぁ〜”と思いつつも、彼らをみているとなにやら耳懐かしい、しゃべり口調。 そうです。彼らは大阪府高石市の高校(名前は忘れた)の学生達で、まあ見事に集団で 大阪弁で騒いどりましたわ。
一つ間違えたら”ここは六甲牧場?”って勘違いしてしまうほど....(笑)
 
チョットやそっとでは、落ち着きそうも無いんで、一旦この場所を離れてしばし散策する事に。
MILK 約30分後再びミルク工房へ。
相変わらず高校生は居りますが、アイスも食べ終わり広い芝生の広場で遊びまわって いたんで、落ち着いてアイスを買う事ができた。 買ったのは”ラズベリー”と”ブルーベリー”のジェラート。
時間は既に3時を回って、北海道じゃ日が傾いてくる。オマケに曇り出してきたので、お世辞 にも暖かいとは言えない状態でしたが、真冬の外でもアイスを食べるこの私。少々涼しい位 ではへこたれません。目の前に美しくそびえる羊蹄山を眺めながら、美味しく頂きました。
因みに、このミルク工房と同じ敷地内に”自然学舎”なる北海道の自然を写した写真館があ ります。ロケーションも良く作品も素晴らしいので一見の価値は在るでしょう。(無料)
 
家に帰るまでがツーリングです!!
さて日も傾いてきたので、そろそろ帰路につきます。
行きは羊蹄山の北側を周ってきたので、帰りは南側を周る事にする。
途中トイレ休憩に、ニセコの道の駅による。
ここで家にカエルコールと、小腹が空いたので売店で男爵芋コロッケとゆで卵を食べる。 新じゃがのコロッケはさすがに旨い。
ここからさらに戻ると真狩(マッカリ)村に入る。ここはかの細川たかしの故郷で、公園には 銅像まで建てられているほど..(写真を撮れなかったのが残念..)
それと、ここにも京極町と同じく名水の湧き出すところがあり、少なくなったペットボトルの 水をここでまた補給する。(う〜ん、水がチベタイ)
さて、ここから一気に家路につく。
真狩村から喜茂別、中山峠、定山渓温泉と一気に走るが、行きに比べて道が込んできた ニセコから札幌へは北に周って小樽から入るのと、この定山渓温泉から入る2つのルート しかない為、夕方には結構道が込む。
こちとらバイクで、これ幸いとすり抜けをしながら帰る。
しかし、山間の空いた道では、全車80km以上で走るから、結構スリル満点だった..(-_-;)
なにわともあれ、19:00に無事に家に到着しました。
バイクにカバーをかけ、ジャケットを脱ぎ、荷物を取り出して、中からデジカメ...
再度祈りながら電源を入れるが、やっぱり動かず..またへこむ...
楽しい温泉と紅葉ツーリングだったんですけどね。(^^ゞ

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