湖めぐり(支笏−洞爺−登別)


北海道に来て、初めてのロングツーリングとなってしまった(?)、支笏湖から 洞爺湖までの日帰りツーリング

前に住んでいた関西では6月だと梅雨真っ只中の事でしょう。
俗に”北海道には梅雨はない”って言いますが、それなりには天気が悪くなることは あります。
まあ関東や関西の様に蒸し暑くなく、比較的カラッとしてますけど。
 
6月のとある土曜日。素晴らしい晴天に恵まれ嫁さんも用事出かけることもあり、喜び勇 んでツーリングに出かけました。
 
風呂の掃除をしながら「さあどこ行こう...」と悩みつつ、バイクの支度をしながら 「よし適当に走ろう!!」ってな具合でスタートしました。
とは言っても目的地無しで走るのも辛いんで、とりあえず目的地設定....
 
こっちに来て間も無い頃、札幌から一番近い湖である支笏湖に行った時その横に秘湖 と言われる”オコタンペ湖”と言う美しい湖があると聞いてたんですが、その頃はま だ雪深く、その湖までも道は閉鎖されてました。
支笏湖は、札幌市内から約30kmと非常に近い場所に有り、日帰りの観光地として地元 でも親しまれてます。
また湖水もきれいなことも有り、ジェットスキーやスキューバダイビング、フライフ ィッシング等など水遊びをするには格好の場所。
北海道の湖には多くのカルデラ湖があり、支笏湖やオコタンペ湖もその一つ。
 
そこでとりあえず”オコタンペ湖”を見に行くべく支笏湖方面に向かうこととしました。
 
午前10:30出発。
 
空はドピーカンの晴天!!日差しも強い。格好のツーリング日和。
ただ新調したオフ用のツーリングジャケットが少々暑い。(^_^;)
背中と袖口のベンチレーションを開ける。サァーっとジャケット内に風が抜ける。
日差しが強くても湿度が低いから、これだけでもズイブン快適になる。
 
クラーク像で有名な羊が丘牧場の横を走り、札幌市から支笏湖に向かうR453へ...
土曜日ということも有り子供連れの行楽客がいないせいか、交通量も少なく非常に走り 易い。山道とは言え平均で60km/h位は出てる。場所によっては80km/h位まで出す所も。 ”ホントにこっちの一般道のスピードは速えーなぁ”等と感心しつつ、バイクを走らせ る事約40分、オコタンペ湖への脇道の分岐に入りオコタンペ湖を一望できる展望台へ。
 
OKOTANPE素晴らしい青”の一言に尽きる湖水の色...
摩周湖やオンネトーもそうだけど、なんで北海道の湖ってこんな色が出るんでしょ。
まさに”水色”ってこの色だなぁって思います。
残念ながらこの湖周辺は環境保護地域となっており、無断で湖岸まで行くことは出来ま せん。でもそれだからこそ、この色が保たれてんでしょう。
 
”素晴らしい青”をまぶたとカメラに記録させた後、一路支笏湖へ...
まあこれで3度目になるんで、もう珍しくもなんとも無いんですが、トイレと腹に何か 入れる為に立ち寄りました。
湖畔の売店に沢山のバイクが止めてあったんで、そこにバイクを止め売店で”イカ天串” なる大きなさつま揚げを買ってベンチでモグモグ....
 
さすがに気候も良くなってきたことも有り、たくさんのライダーがツーリングに来てま すがナンバーを見ると全て道内ナンバー。
休憩中に話し掛けてきたオッちゃん曰く「この時期はまだ道内のライダーばかりだね、 あと1ヶ月もすれば道外のライダーばかりになるよ。」との事。
ジモティーには今がツーリングシーズンかも...
しかしズラリと並んだバイクのほとんどが大型バイク、小さくても400cc。
250クラスはそのオッちゃんのVTRと私のDjebel、あと女性二人のSRXとFZRしかなか った。(結局私のDjebelが200ccで一番小さい..(+_+) )
 
VTRのオッちゃんが別れ際「まあ洞爺湖まで行ってくる」って言ったんで「行けるんです か?」と聞いたら「うん40km位だからね」との事。 そうかぁ山間でも60km/h巡航が出来るから1時間掛からないわけかぁ...北海道は広い けど意外と動けそう。
 
オッちゃんとはそこで別れ、食べかけのイカ天を食べ私も出発。オッちゃんの話を信じて 洞爺湖方面に出発。
 
支笏湖畔に沿って走る...岸には沢山の釣竿が竿の見本市の様に立ち並ぶ。
対向車線からもツーリングライダーが列をなしてやってくる..
軽装なんで道内のライダーと知りつつも、Vサインや挨拶は結構してくる。なんか嬉しい。
 
支笏湖から洞爺湖方面に向かうR276に入る。
この道も支笏湖畔を走るけど、道が広く比較的緩やかなカーブが多い為、皆80〜90km/hで 流してる。(速ぇー... )
この間の夕張ツーリングの後に付けた、ウィンドシールドと純正のナックルガードが本当に 役に立ってくれました。
なんせ自然いっぱいの北海道。考えると当たり前だが、暖かくなると虫も多くなる...
高速道路並みのスピードが出てる中、虫がメットにビシバシ当たる。
小さい蚊みたいな羽虫ならまだ良いが、時たま蜂や甲虫の類が当たると”カッコォーン”と 大きな音がする。
夕張に行った時はまだシールドが無かったんで、剥き身の首に蜂が当たって運転しながら 大騒ぎ!大声で「痛ってぇ〜〜〜」って叫んじゃいました。(あとで首を見たら、蜂の片足 がもげて刺さってた...(;_;) )
 
メットのシールドは相変わらずだけど、今回ウィンドシールドがあるおかげで体への直撃は なくなった。その代わりウィンドシールドの方は凄い状態になってます...(^_^;)
 
DOMON 虫の大量虐殺(?)をしながらバイクを走らせてると「 苔の洞門」の文字が...
ここは支笏湖では有名な観光スポット。
個人的には存在は知ってったんで、「こんな観光地にあるモンだから、どうせ大したモンじゃ ないんだろう」とも思ってましたが、人も少なかったんで立ち寄りました。
駐車場から歩いて15分ほど行くと、大きな岩の裂け目が見えてきました。
中に入るとヒンヤリと涼しい..鍾乳洞ほど水っぽくなく程よい涼しさ...
さっきまで自分が思って事などサッサと棚に上げ「結構イイやん」。
観光客でギュウギュウになってたら、そうは思わなかったのかもしれませんが、結構見所も ある所でした。
 
結構涼しい思いをして、再びバイクに跨り走り出す。
支笏湖から離れる美笛という所に” 美笛の滝”の立て看板。再び脇道に入る。
実はここも、冬の時来てやっぱり雪に閉ざされて断念した場所、どんな所か確認する為、 再チャレンジ。といってももう当然雪なんぞは無く当然道は開けているけどね。
でも国道から外れたマイナーな滝なんで道は当然ダート。ここでオフロードバイクの本領 発揮!!ノロノロと走る車なんぞを横目に50km/hで走る。約2km位走った所で滝の入り口。
バイクを止め、遊歩道へ。
遊歩道に入ってすぐの所に流れてる小川を渡らなきゃならないけど、渡る為の木道が...
真ん中で折れてる...たぶん冬の間に雪の重みで折れたのか、真ん中でポッキリ。
幸い水かさも無いし岩も多いので、渡るには問題ない。
 
BIFUE2 問題はそこからでした。立て看板には「滝まで約15分」ってあったので、まあ距離的には 大した事無かったんで、軽い気持ちで遊歩道に入ったんですが、良く考えると滝って当然高 い所から落ちてくるんですよね、高い所から....
バイクを止めたのは駐車場は比較的平坦、小川も平坦。だから当然登んなきゃならないわけ。
分厚いバイクジャケットを羽織ったまま上り坂。いくら山道は慣れっこでもこれじゃ暑い.. 汗だくになる事約10分とチョット滝に到着。着くなりジャケット縫いで滝のすぐ脇へ。
あぁ〜涼ぢぃ〜。水が冷てぇ〜。シブキがタマランよぉ〜。(;_;)
 
奥まった所にあるマイナーな滝だけど、思ったよりも立派な滝。これでつまらない滝だったら どうしようかと思ったけど、人も少ないしユックリできる。
ズボンも脱いで滝壷に足を入れて涼みたかったけど、人が来るとマズイんでとりあえず顔を 洗ってしばらく涼んでから下山。(帰りもやっぱり暑かった..)
下山して例の橋の落ちた小川の所で若い女性が二人、私が川を渡ると「ここ渡って良いんです よね?」って聞いてきた。「そうですよ、この先10分チョットいったら滝が有りますから」 と答える。
よかったぁさっきパンツ一丁にならなくって...(^_^;)
 
時間をみるともうPM2時になろうかという時間、支笏湖でオッちゃんと長話、苔の洞門と 美笛の滝。無駄足とは思わないけど、意外と時間が経っていた。
 
頭汗だくの状態でメットを被って、今度こそ洞爺湖を目指す。
関西の夏でこんな状態でメット被ったら、より一層メットの中で汗をかいた物ですが、こっち だと走り出すと風が気持ちよくって、汗が引くんですよね。これにはチョットビックリ。
 
R276を西に進み途中R453へ、R453から洞爺湖までの間に”北湯沢温泉”と”長流(おさる)温泉” があり「あ〜 ひとっ風呂浴びてぇ」と思いつつ、お風呂セットと時間が無いので断念。(+_+)
これからツーリングに行く時には、日帰りでもお風呂セットは必携だ!
 
この間から話題の洞爺湖、壮瞥町に入る。
ここって果樹園がたくさん有って、そこら中で”イチゴ狩り”の看板と直売所がでてる。
北海道の果物狩りの広告を見たら殆どが”時間無制限”とある。でもイチゴばっかり何時間も 食べられんわなぁ..
イチゴの甘い香りのする国道を走り、ついに洞爺湖へ。
 
最近有珠山の活動が沈静化してるせいか噴煙も見えず、洞爺湖はいたって穏やか、きれいな湖面 が太陽に照らされて水面がキラキラと光ってました。ただし、洞爺湖温泉方面は途中から通行 止め。有珠山の裏手になる昭和新山に向かう。
 
SHOWA 今まで何度か北海道に来てたものの、洞爺湖は初めてで当然 昭和新山も初めて訪れます。
洞爺湖畔から山に向うとすぐに、あの赤い岩肌が見えてくる、真っ青な空に赤い岩肌その岩肌 からは今も水蒸気が噴き出してる。目の当たりに見ると「なんか凄い」の一言だけ、その存在 感に圧倒されました。
有珠山噴火の影響か観光客は少なく閑散としてました。
地元経済に貢献すべく(笑)土産物屋でソフトクリームを買いしばし休憩。
バイクの距離計をみると既に150kmを超え、”また同じだけ走らなアカンねんなぁ”と当たり前な 事を考え、冷静に考えると1日300kmという未体験ゾーンに突入している事に気が付きました。
ここでさっさと帰れば良いものの、根っからの放浪癖が首をもたげ「来た道をそのまま戻るとは 言語道断!!」等と地図を広げてルートを探す。
支笏湖から東南に向えばかの有名な”登別温泉”があるじゃないですか。
PM3時を軽く回ってるものの、こうなったら関係ない。
 
再び壮瞥町の果樹園を抜けて途中道道2号に入り南下する。途中オロフレ峠で休憩。峠から遠く に羊蹄山(だと思う)を望み再び走る。
 
KUTARA 山あいを走る事1時間登別温泉に到着。
やっぱり時間が有ればひと風呂浴びたい所をまた我慢し、登別温泉の裏の クッタラ湖に向う。 その道中、草むらから道路になにかが...キタキツネだ〜♪
こっちはスピードに乗ってたんでそのまま行っちゃいましたが、やっぱり北海道だねぇ〜(^o^)
 
そうこうしてる内にクッタラ湖に到着。時間はもうPM4時半。人影はまばらで土産物屋も締まっ てる。湖畔に降りて斜陽に照らされた湖面を見ながらしばし休憩。
しかし、北海道の湖ってどこに行っても綺麗だねぇ。カヌーが欲しくなってしまう...(^^ゞ
 
さすがにもう帰らないといけない時間。ようやく(?)帰路につく。
FOX クッタラ湖からの帰り道狭い道路を走っていく中、再びキタキツネと遭遇。それも道路沿いの対面 通行用の待避所の度に1匹いる。春に生まれて親離れした所かどのキツネもまだ小さい。
たぶん観光客が餌を与えるのだろう、こっちがバイクを止めたら警戒しながらも寄ってこようと する。
まだ子ギツネでかわいいけどグッと我慢して、エンジンを空ぶかしして追い払う。
 
登別温泉からそのまま南下しR36へ、市街に出た所で家に電話。
嫁「はい。」
私「いま登別」
嫁「へっ?どこまで行ってんの?」
私「まあ、なんとなく勢いで...ともかく今から帰るけど、大体100kmあるから2時間くらいか   かると思うから、7時には帰れる」
嫁「(半分呆れモード)はいはい、じゃあ気をつけて」
 
さあ帰るかと、再びメットを被ろうとした時選挙カーが..「民主党党首、ハトヤマでございます」 との声。えっ?と振り替えると選挙カーから私に向って手を振る鳩山党首。
時は衆議院選挙真っ只中。そういえば鳩山さんはこっちが地元。ついつい私も手を振り替えしちゃいました。(^^ゞ
 
そして太平洋沿いに走るR36に乗り、一路札幌までの約100kmの道程を予想通り2時間かけて 帰りました。
家に着いて距離計を見ると331km。
我ながら良く走った....Djebel君も無給油でよく走った...あ〜尻が痛い...
さあ次ぎはどこに行こう...

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