4×4Stage モニターレポート(第1回)

経緯

今所有しているファンスキーでメインとして使っているのはGrooveTaxiです。
しかし、どうしても標準で着いているアルミ製4×4ビンディングが重く、またブーツとの相性も悪いのか どうもシックリしなかった。
そんな中、軽量な4×4ビンディングを探してると、関西のファンスキーユーザーのHPでこの 4×4Stageというビンディングの存在を知り、メーカーである日乃出工業 様の HPで色々と問合させて頂きました。
そんな折、日乃出工業様からモニターのお誘いがあり、ビギナーながらも参加させていただく事となりました。
以下にモニターを行った際のレポートを日乃出工業様の許可の上で公開する事となりました。
 
まだモニター中ですが、今の結論から言うと良い製品です!!
この場をお借りしまして、日乃出工業様にはこの製品のモニターに参加させて頂きました事にお礼申し上げます。m(_ _)m   
 
さて!!

見た目の印象から

【良い点】

  • 4×4ビンディングとしては軽量
  • サイズの調整は工具不用のワンタッチ式
  • 細かなサイズ調整が可能
  • 前圧内蔵スプリングにより装着がスムース
  • ヒールアームが起きた状態で止まるので、非常に装着しやすい
  • ベースが高くなったのでカービングのし易さを期待
  • シッカリとした保証書と説明書があるのが良い


  • ←裏面はハニカム構造

【不満点】

  • 調整レバーを思ったより多く引き上げる必要があり、またスライドも堅い様に思えた。
    (比較 K2 fatty)
  • スライドをスムースにする為に注油すれば良い様に説明書に記載しているが送付されてきた物には注油されていなかった。販売商品はグリスアップしているのか?
    (K2 fattyではグリスアップされていました)
  • ブーツにリーシュコードを止める為のリングの無いモデルの事を考慮した場合、リーシュコードはヒールアーム側にあった方が、融通が利くように思う
  • 軽量化の為にベース部が樹脂製であるが、その黒色のペイントが裏面までしっかりと塗装されておらず多少気になる。
  • ハニカム構造によって樹脂製でも強度を持たせていると思うが、そのハニカム構造の蜂の巣状のところに雪が溜まりそうである。(加水分解による劣化が心配)
  • プレートとトゥクリップがスケルトンである必要を感じない。
    ”もうそろそろスケルトンデザインも...”と思います。
※(3月24日追記)
4×4Stageのモニタレポートを行い、素人ながら色々とコメントさせてもらったわけですが、 そのコメントについてメーカーである日乃出工業様から返答を頂きましたので、掲載いたします。
 
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 ここから 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
 
ご指摘の不満点について言い訳?!させて頂きます。
たぶんにコスト制約で実現出来なかったところです。
 
(1)調整レバーの操作フィーリング
前圧スプリングと位置固定の機能を、ひとつのスプリングで共用としたため、 スプリングのバネ定数を大きく(強いバネに)する必要があり、簡単にレバーを つまみ上げるためには、ストロークを大きくする(回転トルクを稼ぐ)必要があった。
(2)スライドのスムーズさ
脂製スライドと金属製のガイド、それそれ熱変形や加工バラツキが有り、 スライドのスムーズさにバラツキが発生している。
→各部品の加工精度のアップor設計変更が必要です。
樹脂に使用可能なグリスには制限があり、かつ低温や耐候性に優れたグリス は高価。
(3)リーシュコードのセット位置
ご指摘の通り、最近のブーツにはクリップを止める様な部位が有りません。
ただし、つま先側の方がリーシュを扱い易い点、ブーツを一周してリーシュに 留める点を説明書に記述すれば良かったなぁと思っています。
(4)樹脂プレート(ベース)
これも低コスト化の影響を受けた部分です。
塗装膜剥離を防ぐ為、樹脂そのものに着色して成形すればよいのですが、 少量かつ多色の生産に対し、樹脂材料の着色は少量の場合非常にコスト高に なるため、塗装にした次第です。
更にご指摘の通り、下面部分も塗装したかったのですが、一度に塗装できない 制約があり、出来る限り横から吹き付けしたのですが、仕上がりはいまいちでした。
(5)プレート裏面ハニカム凹部
雪詰まり対策が必要ですね。
ただ、本プレートに使用している材料は、ガラス繊維入りの66ナイロンという材料で、 加水分解による劣化は考えられないとのことです。
(6)スケルトンデザイン
マーケットのニーズと、Skiboardメーカーのニーズにズレが有りように感じます。
ソリッドカラーの製品も展開しているのですが、この場合プラスチックの質感が 非常に安っぽい印象を与えるため、高級感を狙うにはやはり金属材料を使う必要 が有ると思います。
〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜 ここまで 〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜・〜
 
 

【オリジナルビンディング(GROOVE X1ビンディング)との比較】

  • 軽い
  • ベースの幅が狭い
  • サイズ調整をするのに工具が不用
  • ラバーシートが薄い

 

使用後の実感

23日近所のスキー場(真駒内)にて使用しました。
天候:晴れ時々曇り。
気温:0度。
雪質:ザラメ(今年は雪が少なく、また気温も早く上がってきています)
使用スキーボード:GrooveTaxi(82cm)

【使用感】
やはり前圧内蔵スプリングによる装着のスムースさは特筆ものと思います。
他のトゥクリップだと”折れるかもしれない”とか”これじゃ外れるかもしれない” と考えてしまう事を思うと、この安心感は嬉しい

そして滑ってみての感想は、やはり板の軽量化は操作性の向上としてハッキリと感じとれました。
またオリジナルビンディングに比べて約1.5cm高くなったおかげで、滑走中の角付けが以前よりシッカリと出来る為、以前の感覚より早めにエッジが掛かる様で最初は戸惑いました。
でも逆に言えば、太板特有の”角付けを意識しないといけない”という操作上の癖は無くなり乗り易い操作性になるとも思えます。
もっとも細めの板につけると、相当カービング性の強い板になるのではないでしょうか。
しかし”角付けし易い=スケーティグし易い”と思いましたが、それは思ったほど向上した様には思えませんでした。
スピン等のグランドトリックも試してみましたが、特に以前と変わるような事は感じませんでした。

次に気がついた点としては、滑走後板についた雪の跡をみるとベース部のすぐ横まで着いていた。という事はオリジナルビンディングではビンディングのベース部で相当雪面を引っかいていたと思われます。
4×4Stageは船底の様な形状の為スムースに板が走るのではないでしょうか。
(因みにそこまでは実感できませんでしたが...)

滑り終えてのいつも通り板の雪を落としている時に気づいた点として、

  • プレートがスケルトンの為、中に入った雪が気になる
  • ベースの裏面のハニカム部分に雪が固着して取れない

     
  • 台板が意外とデコボコしているため、やはり雪が固着してしまう。
    サイズ調整をするのに支障はでないか心配である。

     
  • 良く乾かさないと意外と水分が残る様に思う。基本が樹脂製である事を考えると
    もうすこし排水性の良い構造の方が良いのでは?

 

以上第1段のモニターレポートとさせて頂きます。
今回滑ったスキー上のコンディションが非常に悪かった為、次週は札幌国際等もう少し良いコンディションで試してみようと思います。
次回は、次の滑走での感想と私の持っている他の板のビンディングとの比較を纏めたいと思います。

 
 
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